森の力を感じるネイチャーヒーリング 霧島森林セラピーで五感を開放しよう
霧島市は2007年3月に、鹿児島県で初めて『森林セラピー基地』に認定されました。
森林セラピー基地とは、専門家による生理・心理・物理実験等を通し、高いリラックス効果が実証された森林かつ、良質な関連施設があると認められた地域のことです。
今回ご紹介する霧島森林セラピー基地は、心身のリフレッシュや癒し、病気などを防ぐ効果が研究によって認められた人の心や身体に優しい森なのです。
森林セラピーとは?

まずはじめに、森林セラピーとは一体どのようなものでしょうか。
最近の研究では、森の中にある「フィトンチッド」や「マイナスイオン」がストレス解消に繋がることや、ガンを防ぐ細胞が増えるという結果も出ていることから、森林浴はわたしたちを癒し、健康に導く力があることが実証されています。
森林セラピーは、科学的に根拠のある森林浴のことであり、森を楽しみながら、心身の健康維持や増進、病気の予防を行うことを目指すことをいいます。
体や心へダイレクトに体感できる森の癒し効果は、現代社会に生きる私たちにとって、改めて大切なものだと感じさせられます。
森の力から得られるもの

写真提供:霧島市/(c) Kirishima City.
次に、森林セラピーにはどのような効果があるのでしょうか。 自然豊かな森の中に入ると、清々しい気持ちになったり、気持ちがほぐれるような気分を感じた事はありませんか?
先にご紹介した通り、森林セラピーには、心理的・生理的・物理的観点において、高いリラックス効果が証明されています。
個人差はあるものの、森に入る前に比べ血圧及びストレス値が平常値まで低下したという報告のほか、「癌になりにくい身体作り」、「うつ状態の改善」、「生活習慣病予防」、「リラックス効果と脳の沈静化」、「健康増進」など、たくさんの効果や事例が報告されています。
実際に森で楽しむ

木々の中に立っていると自然と心癒されたという経験がある方もいるかと思いますが、さらに効果的に森の力を体感するために大切なポイントがあります。 それは、人間に備わっている5つの感覚「五感」を働かせることです。 耳や目、鼻、手足、味覚のアンテナを研ぎ澄ませて、風のざわめき、木々の香りを感じてみてください。
【風景を眺める】
一面に広がる森の中に身を委ね、その景色を眺めるだけでリラックスするものです。特に何かを意識する必要はありません。木々の緑を眺めるだけで、血圧低下の作用があると言われ、脳の活動が鎮静化し、リラックス効果をもたらします。また、四季折々の森の風景を楽しむことも、心の栄養につながります。
【直接触る】
手のひら・足の裏で、木の葉や樹木に直接触れてみます。人工的な素材ではなく、生命にふれることは心地よさにつながります。気に入った巨木を見つけ抱きしめてみることは、心を落ち着かせる作用があるのでおすすめです。
【大きく深呼吸する】
香りは心や身体に大きく働きかける効果があります。 例えば、スギの香りはリラックスや疲労回復の効果があると言われますし、ヒノキの香りには、免疫力のアップや安眠効果があると言われています。これらの効果は樹木が発する香りの成分である『フィトンチッド』によるもので、この『フィトンチッド』は、精神安定やストレスの軽減のほか、皮膚病や呼吸系疾患の改善などにも効果があるそうです。マイナスイオンたっぷりの森の中では、大きく深呼吸してみましょう。そうすることにより、たくさんの『フィトンチッド』を取り入れることができますよ。
【耳を澄ましてみる】
一度足を止め、耳を澄ましてみましょう。一見静かな森の中でも、鳥のさえずりや木々の葉が風に揺れる音、川のせせらぎ、枯れ葉を踏みしめる足音、たくさんの音が絶え間なく響いています。 これらの音を聞くことにより、気持ちを落ち着かせる効果のほか、血圧の低下などの効果もあるといわれています。さらに、目を閉じて耳への意識を集中させれば、より多くの森の声や音を聞くことができるでしょう。
【森の恵みを味わう】
森の中は生命力の宝庫です。森林セラピーの認定地の中には、木の実やキノコ、湧き水などを味わうことのできる森もあります。 自然を体感しながら、木の実やお水などの大地の恵みを口にしてみてください。ナチュラルで素朴な味わいは心を安心させてくれることでしょう。
霧島市のおすすめセラピーロードをご紹介!

写真提供:霧島市/(c) Kirishima City.
霧島は昭和9年に日本で最初に国立公園に指定された地です。 森林セラピーロードには、「柳ヶ平散策路」「手洗散策路」「丸尾自然探勝路」「霧島神水峡遊歩道」の4コースが整備されていて、そのコース全てが霧島温泉郷と霧島神宮温泉郷に位置しているため、散策後の温泉入浴も楽しめますよ。 それではさっそく各コースを見ていきましょう。
【柳ヶ平散策路】
広葉樹林を主体としたほぼ平坦な1周約2.5kmの自然散策コースです。標高500mほどの地点から霧島連山を一望できます。 途中の明るく見晴らしの良い丘では、360度の大パノラマが広がり、その雄大な景色により爽快感を味わえることから「命の洗濯場」という名が付けられています。
【手洗散策路】
全体的に平坦な地形(滝周辺除く)で、片道約900mと気軽に散策できるコースです。 ハルリンドウやヤマツツジ、山桜、赤松林などが並び、秋には美しい紅葉も見ることができます。その色鮮やかな森の奥には小谷川渓谷があり、高さ約20mの水量豊富で迫力ある花房滝を見ることができます。
【丸尾自然探勝路】
国立公園内に石畳で整備された、樹齢200年以上の大木が生い茂るコース。野生の鹿や珍しい蝶や野鳥、そして霧島最古といわれる岩風呂など、霧島温泉郷の原生林を巡るコースで、霧に包まれた神秘的な表情を見ることが出来ます。距離は約2.3kmの遊歩道では、栄之尾温泉と硫黄谷温泉のお湯が流れ込む丸尾の滝や、長さ200m幅15mの岩盤の川床が広がる千畳敷、布引の滝なども見ることができます。
【霧島神水峡遊歩道】
平成27年3月に整備された霧島神宮近くにある、全長1,800mの霧島神水峡遊歩道です。 こちらのコースは霧島市観光案内所から歩いて5分の場所にあり、霧島川の渓谷や柱状の溶岩柱状節理のほか、白く流れ落ちる人工滝も見ることができます。 障害者の方も楽しめるよう整備された道もあり、幅広い世代の方に癒しの場として最適なコースです。
今回は霧島森林セラピー体験をご紹介しました。忙しい日々をお過ごしの方でも、自然に浸ればリフレッシュできそうです。
霧島の豊かな自然を満喫した後は、ホテルの美味しい料理を味わったり、温泉につかったりしてさらに癒されてくださいね。
まさに五感を解放できる『Active Resorts 霧島』で、日常から離れてゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。